バリュー平均法のお手軽なはじめかた
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この記事では、前回の分析をもとに、コスト平均法の考え方との差分という視点でバリュー平均法について考えます。
バリュー平均法は異次元の新しい方法、というわけではなく、コスト平均法を少しアレンジしたものいうことがわかります。
これまでいろいろ考察してきたことをまとめて、お手軽にバリュー平均法をはじめる方法をご紹介します。
バリュー平均法にバシッと切り替えるのではなく少しずつ様子を見ながらバリュー平均法の雰囲気を味わうこともできますよ!
前回の記事でバリュー平均法の仕組みを解析してみた結果、バリュー平均法は新しい考え方の新しい手法というわけではなく、コスト平均法をアレンジしたものなんだなーと実感しました。
コスト平均法は、
- 毎期同じ金額分だけ資産を購入する。
- 購入は1か月おきに行うのが一般的(原理的には毎日に分けてもいいはず)。
を繰り返していきます。
バリュー平均法は、
- 原則、毎期同じ金額分だけ資産を購入する。
- 前期のリターン実績に応じて、安い・高いを判断する。
- 安いときには多めに、高いときには少なめに買う(すごく高いときは売る)こととする。
- 基本積み立て額からの調整額は、「前期評価額 x (1+期待リターンr) - 今期投資前評価額」とする。
- 相場の波の周期の実績から購入は3か月おきに行うのが最も効果的。
を繰り返していきます。
つまり、コスト平均法との差は、
- 毎期の基本購入額をベースに安い・高いを判断し積み立て額を調整している。
に集約できます。
調整額の決め方をアレンジすれば、コスト平均法を基本にしつつも、バリュー平均法の雰囲気を味わうことができるということで、両者が全くの別物ではないことがわかります。
調整の結果、毎月の購入額が変化することには変わりないので、購入額の差分をどう管理するかは決めておく必要があります。
バリュー平均法の効果は「相場の状況に応じてリスク資産と無リスク資産のリバランスを自動的に行う」ということなので、リスク資産ごとに待機資金プールを用意しておき、毎期の基本積み立て額からの変動は、リスク資産と待機資金プールの資金の出し入れととらえるのがよさそうです。
ここまでで考えたことから、「バリュー平均法のお手軽なはじめかた」をまとめると
- 期待リターンrを決める
- 待機資金プールの扱いを決める(たとえば、初期値にX万円を置いておくや、毎期X万円待機資金に積み立てるなど)
- 調整額の決定法を決める(たとえば、バリュー平均法で計算される値のN%とするなど)。
- 調整額の上限を固定値で決める(たとえば、購入は当該資産の待機資金プールの範囲内かつX万円まで、売却はY万円まで、など)。
- 積み立て周期は、コスト平均法を基本で考えるのであれば、毎月でも構わない。
という感じになります。
改めて、異次元の新しい方法というわけではなく「リターン実績をフィードバックして、コスト平均法を少々アレンジしているだけ」なのだということがわかります。
積み立てにかかる手間を考えると、一度だけ証券会社に積み立て設定をするだけでよいコスト平均法よりは手間がかかります。慣れればそんなに大変でもないはずですが。
上記のようにバリュー平均法実践のためのパラメタはだいぶ絞れるので、どこかのネット証券がシステム化してくれると大変助かるのですが…。
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2014-07-11 21:15
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コメント(1)
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いまはSBI証券をメインで利用していますが積立買付は重宝しています。しかしバリュー平均法がシステム化できるなら(いや、簡単にできる筈)乗り換え検討の価値は充分あると思っています。>どこかのネット証券がシステム化してくれると大変助かるのですが…。
by Da_ddy (2014-07-12 16:56)